研究費削減を食い止めるべく大学がついに動き出したようです.
科学技術で世界一を目指すことに疑問符をつけられた点に関しても、「世界の知の頂点を目指すことを抛擲するならば、日本の発展はありえない」と強調し、政府に再考を強く促した。
結局は,学者の論理と世間一般の論理と政治家の論理は全部それぞれ違うというところですかね.僕は当然大学寄りの考え方ですが,明らかな応用・実用化が見えにくい研究に予算を出すことを渋るのも分からなくはないです.しかし,世界一を目指す必要はないというのはあまりにもナンセンスでさすがに滅茶苦茶.これが本気だとするとちょっと呆れますね.
オリンピック選手に「もう日本に金メダルは必要ない」とか,「日本の野球はもう十分強いからWBC世界一なんて意味がない」とか,そういうこと言う人はどこにもいないでしょうに.じゃあ日本が柔道で金メダルを取ることが意味ないなんて言ってみたらいいのにね.スポーツは夢と感動を与えてくれるから重要で,スパコンはみんなが使うもんじゃないからダメだとでも?宇宙産業もしかり.なんつーか,歪んだ世界観だな.これが一般目線というなら基本的に政治家の皆様は大衆というものの一部しか見ていないという結論に落ち着いてしまいますが,いかがでしょうか.
というわけで,僕としては仕分けにかかわった人がああいった発言をした理由は,学界のこの手の動きを煽るために devil's advocate を演じるところにあると,むしろ思いたいですね.せっかくいい機会なので議論を尽くしてもらいたいと思います.
世界一高いビルでも,世界一速い電車でも,世界一薄いテレビでもなんでもいいんですけど,一番を目指すのはきっと大事なことですよ.そこに人が集まってくるんだから
0 件のコメント:
コメントを投稿