ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
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村上 春樹
新潮社
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読了
なんと書けばよいのか分からないので,amazonの「レビュー」を読んでみた
やっぱりみんな好き勝手に書くからあまり参考にならないですね
仕方ないんだけどね.僕も同じだし.
一番僕の感想に近かったのは,以前ご紹介した尾崎さんの中の記述です:
http://mintjulep3.blogspot.com/2008/06/blog-post_23.html
で,僕の勝手な感想
作者は意図的に時間と空間を行き来させる
数十年の単位から,数年,数ヶ月の単位で
東京,満州,ロシア,長崎,208号室
それは技術的な理由ではなく,
そのプロット自体が物語の意味を担っているように感じる
時間や空間という概念は純粋に概念以外の何者でもない
実質のない箱にとらわれた我々は闇雲に何かを求めてバットを振り回す
しかし,それは何も解決しない
職のない男
涸れた井戸
妻に逃げられた男
からっぽの箱
はがされた皮
入れ物はあるけど中身がない.
埋めようのない虚無
探しても見つからない
つながりたくてもつながらない
死にたくても死ねない
殺したくても殺せない
振り切れない無力感.
主人公に対する連絡はだいたいすべてが「一方的」にあちらからやってくる
能動性のない一方通行
それもいつしか途絶える
届かない手紙と通じない電話
運命,呪い.抗いようのない絶対的な暴力.
結局のところすべての問題が能動的には解決しない
時間だけがあらゆるものを変える力を持っている.のか.
......
スーツケースをもった主人公が突き飛ばされるシーンはいったいどんな意味をもっているのだろう.これだけはさっぱり意味がわからない
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