2008/06/09

実証

日本人の消費行動―官僚主導から消費者主権へ (ちくま新書)
牧 厚志
筑摩書房
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先日行われた日本経済学会春季大会で,経済学的な研究の中心には実証研究がどかんと鎮座しているように思えました.経済学の目標が現実の市場経済の解明にあることからも明らかなのかもしれませんが,数理経済学から経済学に入門した私にとってはとても驚きでした(まぁ平たく言うと無知なんです).計量経済学とか,学部レベルのミクロやマクロも大事なんだろうなと思った次第です.

そんなこんなで手に取った本.しかしうちに帰ってびっくり.書かれたのは10年前...(僕が本を買うときは,基本的にジャケ買いです).消費行動とか変わってるよねー.というのが第一の感想.それでも読んでみると,結構面白い.計量経済学者の視点というものがどんなものなのかというのがひしひしと伝わってくる.そして,バブル崩壊後の再生への意気込みのようなものも感じられました.こういっては何だが,不況や恐慌時の方が経済学は面白いんだと思う.牧先生は,『応用計量経済学入門』も同様に,すごく勉強したくなる書き方をされますね.この新書は内容がすごく新しいとかいう訳ではないんですが,経済学を学ぶ者にとってとても刺激的です.



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