完備可分距離空間Sの上の正則な確率測度Pは,
実数R上のある正則確率測度Qと同型.
うーん.不思議.とりあえず,証明の方針を振り返ってみよう.
まず,完備可分距離空間の上の正則確率測度(位相と整合して完備な確率測度)は,可測集合をコンパクト集合で(ある意味)近似できる.らしい.
さらに,P可測写像f :S → R をもってくると,任意のP可測集合Aを近似するようなコンパクト集合K⊂Aがあって,f の定義域をKに制限したものがKからRへの連続写像になるようにできる.Lusinの定理.
連続写像はコンパクト性を保存するので,P可測集合Aのコンパクト集合による近似K をf でうつした f(K) が,Q可測集合Bのコンパクト集合による近似になっていれば,QがRの上の正則確率測度であることがいえる.このためには,QをPのf による像測度とすればよい.
最後に,適当にP可測写像 f を選んで,S→f(S) の全単射を作ればよろしい.ここでもSの可分性を使っているのかな.
うん.
一見複雑に見える距離空間上のにつくった確率空間が,単純な確率空間と同型になる...これは,ほんとに不思議な定理だ.完備可分というのは,すごく強い制約なんだなぁ...
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